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今週は出張で四国を廻っている。 担当を持った当初は泊まりの出張が嬉しくて嬉しくてたまらなかったのだが、そうそう毎晩遊び回っている訳でもなく少々食傷気味ではある。 僕は自分で言うのも何なんだが、人見知りが激しいほうだと思う。特に出張などに出ると食事をするにも知らない店でとることが多い。加えて僕は酒が好きで居酒屋に入る機会がとても多い。 人見知りするわりには居酒屋が好きなのは厄介なことで、お店の大将や女将さんなんかも話しかけてよいものやら思案するところなのだろう、一見で入るとお互いにとても気まずいカンジがとてもツラい。 そんな理由で僕は出張先ではなるべく同じ宿泊先、同じ居酒屋を使うようにしている。 きのう、一昨日と高知に連泊した。 いつも使うホテルでは予約を入れた段階で領収書を切っていてくれてチェックインの段階で手渡してくれる。フロントの仏頂面の大男は何も言わないが僕のことを覚えていてくれるらしく、そういう心遣いがたまらなく嬉しい。 2日続けて同じ居酒屋で夕食をとったが、女将さんはいつも僕に「すみませんねぇ、(かつおの)たたき終わっちゃったんですよぅ」とすまなそうに声をかけてくれる。 部屋に入り仕事をすませて出かけるのでいつも23:00近くに行くのだから無くて当然で別段腹も立たないし、実を言うと僕はさほどカツオが好きでもない。でも女将さんの心遣いが嬉しくて、 残念だなぁ~、今度は早い時間に来るようにしますよ とやや大袈裟に言ってみる。 すると昨夜は女将さんが本当に申し訳なさそうに、「いつも使っていただいてるのにごめんなさいねぇ」と生ビールを一杯サービスしてくれた。しかも「内緒なんですが」と言ってカツオの刺身を3切れサービスしてくれた。 僕もなんだが申し訳なくなったのでハイボールを追加した。 そんなやりとりがいつも心地よく感じるので、そういう意味では僕はあまり浮気はしないほうだ。 そんなことがあってよほど気分がよかったのか朝までぐっすり眠れた。 が、 目が覚めたら右足の土踏まずを蚊に刺されたらしく痒くてたまらない…。 いつもなら当たりようのない怒りに悶絶するところだが、不思議なもので今日はあまり腹が立たない。 当たり前のことなのかもしれないが、親切にされるとこうも気分がちがうものなのか、なんて思ったりした。
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