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強烈な踏み込み。その後放たれる一撃。
だがしかし。
鈴斗にはそれが、見えている。
「魔力奉納 : 二十単位 : 要求加護 : 一掃」
腕に装填した術式を展開すると、鈴斗のすぐ後ろへ浮くように、鎧兜をまとった武将の姿が魔力を媒体に現れる。
巨大な上半身だけの姿を持つ武将は、腰に挿していた刀を手に取ると、
『――――!!』
凄まじい風切り音と共に、一瞬で振り抜いた。
20人は一撃で吹き飛ばされ、境内に叩き付けられてしまった。
「ハッ!! 雅が手を出すまでもねぇ!! デケェ口ばっか叩いてンじゃねぇぞ!!」
「鈴斗」
恭二郎へ怒りを爆発させる鈴斗に、ふと、雅が後ろから声をかける。
いつの間に側に寄っていたのだろうか、彼女は鈴斗の背に手を当てると、小さく首を振る。
「ダメです。私たち、お客様です。そのように扱ってもらうですよ」
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