とりあえず誰か水を一杯くれないか

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そうこうしてる内に、スラリと音を立てて襖が開いた。 そしてそこに立っていたのは、 青みの強い、少しくせっ毛の髪。 綺麗な紺色に染め上げられた着物。 姿勢がいいためか、立ち姿が絵になる外見。 だけどそのキレイに整った顔は、 目が少し見開かれていた。 … うんあのね、 ものすごく見覚えあるんだが。 「……何してんだお前」 未だ襖から手を離さず、 ポカンとした顔で言われた。 口以外固まってる…… めっちゃ驚かれてるよ多分… 「え?えぇーっと… く、熊対策?とか?」 「ほほぅ、熊が家ん中から入ってくるってか」 とか?じゃねぇよボケぇ と、またしても切れ味のあるツッコミを入れられる。  
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