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「オラとっとと座れ。
夕餉にすんぞ」
そう言いながら、
男は囲炉裏の前まで行きドスンと座る。
それからジロリと俺を見た。
座れ、
そう言ってるのが伝わってくるような眼差しだ。
選択肢を、与えないような眼。
なんていうかね、
…うん怖い。
渋々、おそるおそる、そろそろと、
俺も囲炉裏の前へ行き、
男と向かい合うように座った。
それを見て満足したのか、
男はよし、という風に頷いて鍋の蓋に手を伸ばす。
なんだよその……
勝ち誇ったような頷き…!
パカ、と軽い音を出して蓋を開けると、
なんとも美味しそうな匂いが部屋を漂った。
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