リアルジェネレーションギャップってすげえ怖いと思う

2/14
7075人が本棚に入れています
本棚に追加
/1104ページ
それから、食事は続けられたが特に会話もなく。 テレビもラジオもないから、 変な沈黙のまま夕食は終わった。 カタン、 茶碗の中身もお椀の中身も空になり、 シメとしてなのかお茶を最後に啜ってから、 早々と男は食器を片づけ始めた。 軽い、乾いた音を立てながら、 さっきのお盆の上に空の食器が載せられていく。 俺も男と同じくらいのタイミングで食べ終わっていたので、 一緒に俺の食器も片づけようと彼の手が伸びてきた。 それに気づいた俺は慌てて声を出す。 「片づけ、俺も手伝う。 えぇっと……いい?」 万が一の為、この家の見取り図を把握しておきたい。 そうすれば、脱出経路もある程度頭に入れておける。 ……かもしれない。 「ああ、助かる」 一応、承諾を得る形で申し出ると、 男は快く応じた。 まあにこりとも笑わなかったけどね!! なんなんだこの仏頂面はなんなんだ。 人の腹の音でしか笑えないのか、え?  
/1104ページ

最初のコメントを投稿しよう!