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お前の日常はなんだ? と、聞かれて学生以外答えが被る事は無いだろう。
俺は、神風健翔[カミカゼ・ケント]
黒髪の前髪が最近、黒目に少し釣り上がった目に掛かり邪魔である。身長は172㎝、体重は60㎏と細い体付きだが、剣術には自信がある……まだ親父には、一度も勝てないのが悔しいが。
そんな俺の日常は誰とも被らないと断言できる。
現代の地球で、だ。真剣を振り回す人が目の前に居るのが、日常なんて人は居ない‥‥はずだ
少なくとも俺が16年生きてきて〝他人〟でそんな人は知らない。
16年と言ったがホントはまだ15歳なのだが明日誕生日だし、まぁいっかみたいなノリで16歳と言ってしまった。
それはさておき、俺の実家が道場を持っているから、俺も〝日常〟として日々修行している。
俺は今、白を基調とした壁に囲まれ、床は木で出来た広い道場に親父と2人きりで正座した状態で向かい合っている‥‥1時間も。
「もういいだろっ!? 足の感覚とっくにないぞ!」
「‥‥ん? あぁ、もういいぞ」
────?
今一瞬、ほんの一瞬だけ今まで見た事ないくらい、親父の表情が険しかったような‥‥今は普通だし見間違いだろうか?
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