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俺の親父、神風勝彦[カミカゼ・カツヒコ]
親父は俺の剣術の師匠でもある。
親父も、俺と同じ黒髪に黒目が釣り上がった目で、身長などもあまり変わらないものの、体格が俺の1.5倍はあり、一言で言うと〝ゴツい〟のである。
疲れてた、という事もあり、あまり気にはしなかったのだが。後で親父の表情が険しかった理由を知る事となる。
「健翔。明日誕生日だろ?」
「あぁ。誕生日だけど、それがどうしたんだ?」
「お前が16歳になる前に大事な話しがある」
そう。俺に言った親父の表情はさっき見た表情だった。睨むように天井を見上げ、鋭い目をしながらも、どこか寂しいような表情している事に気付いた。
「分かった。でも今じゃなきゃいけないのか?」
「大事な話しだからな。早い方がいいんだが‥‥何かあるのか?」
「ん? いや、汗掻いたからな、シャワー浴びたいんだけど」
親父の表情を見た瞬間、直感‥‥いや、確信的に良い話しじゃないと分かった
なんとなく、家族と離ればなれになるような‥‥だから俺は逃げるように、1階にある道場から生活スペースがある2階に上がり洗面所に、逃げるように入った。
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