大好きな姉さん(完

6/17
前へ
/57ページ
次へ
「アリス、最後のお仕事よ」 最後のお仕事…? 声を出しては怒られてしまうので、私は不思議に思いながらも、ただ頷いた。 「――さん、アリスに伝えました。来て下さい」 「ストーデさん、伝えたって…全部伝えましたか?」 「私の物をどうしようと勝手でしょう?」 「酷いですねぇ」 この男は、今までの男と何か違う。……そうか、ロリーナ姉さんが優しそうな笑顔をして話しているんだ。可愛らしい笑顔をしても優しそうな笑顔は誰にもしなかったのに。 私の視線に気付いた男は、クスッと笑みをもらし、私に向かって歩いてくる。
/57ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加