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全てロリーナ姉さんのためだと思ってた。ロリーナ姉さんのことが大好きで、ロリーナ姉さんも歪んではいるけど私を愛していたと思ってた。
いや、ロリーナ姉さんは私のことを愛している。きっとこの男が悪いんだ。全てこの男のせい。男は私の腕を掴み、外に連れていこうとする。
このまま連れ出されてたまるか。ロリーナ姉さんから離れはしない。私の、愛しいロリーナ姉さん。
私はいつものように、ポケットに忍び込ませていたナイフで男を刺した。後ろを振り返るとロリーナ姉さんは驚いた表情をしていた。それから、涙を流して、男に駆け寄って、男の名前を呼んで、私を睨み付けた。
「アリス…、許さない………私の大切な人を…………。貴女はただの物なのに!私の言うことを聞く、ただの物なのに…!」
あぁ、ロリーナ姉さんは、操られているんだね。今、私が解放してあげる。
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