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私は、ロリーナ姉さんを愛した。姉として、尊敬の気持ちで。
ロリーナ姉さんも私を愛してくれてると思ってた。形は違うけど、愛してくれてるって思ってた。
私の全てはロリーナ姉さん。私はロリーナ姉さんのために生きてきた。じゃあ、ロリーナ姉さんに愛されてなかったら私はどうしたらいいの…。
「一緒にいてあげますよ」
ふっと前が暗くなって、温かくなった。抱き締められている…?
「だから、虹色の世界に行きましょう。きっと、大切な存在が見つかりますから」
涙が自分の意思に背きながら流れる。おかしいな、涙が温かい。私は変われるのだろうか。変わりたくないのかもしれない。
「アリス、一緒に行きましょう?」
「…………。」
私はそれでもロリーナ姉さんを愛している。たとえロリーナ姉さんが私を愛していなくったって。私は、ロリーナ姉さんを……。
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