大好きな姉さん(完

13/17
前へ
/57ページ
次へ
私は、ロリーナ姉さんを愛した。姉として、尊敬の気持ちで。 ロリーナ姉さんも私を愛してくれてると思ってた。形は違うけど、愛してくれてるって思ってた。 私の全てはロリーナ姉さん。私はロリーナ姉さんのために生きてきた。じゃあ、ロリーナ姉さんに愛されてなかったら私はどうしたらいいの…。 「一緒にいてあげますよ」 ふっと前が暗くなって、温かくなった。抱き締められている…? 「だから、虹色の世界に行きましょう。きっと、大切な存在が見つかりますから」 涙が自分の意思に背きながら流れる。おかしいな、涙が温かい。私は変われるのだろうか。変わりたくないのかもしれない。 「アリス、一緒に行きましょう?」 「…………。」 私はそれでもロリーナ姉さんを愛している。たとえロリーナ姉さんが私を愛していなくったって。私は、ロリーナ姉さんを……。
/57ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加