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「それと、さぁ。黒兎は何をそんなに怖がってんの?やっぱ住人じゃないと分かんないのか?」
すると黒兎は、大きなハサミを握りしめながら、首を横に振る。
「違う…。みんなには分からない。これは、僕だけ。僕の家系の黒兎のお仕事。僕が怖いのは、これ」
握りしめていた大きいハサミを黒兎が何かを切る姿勢に入ったと同時に今まで見えなかったものが見え始めた。
赤い糸、黒い糸、色んな色の細い細いどこに繋がっているかわからない糸。
「これは……」
「…………ねぇ、アリスは運命の赤い糸って知ってる?」
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