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黒兎は楽しそうに笑っている。だけど、凄く寂しそうな表情だ。今にも泣きだしそうな、切ない表情をしてる。
「アリス、僕はさ。仕事をしなきゃ生まれてきた意味がないんだ。仕事をしなきゃ、消える……必要のない存在として」
「消える…?」
「それに、縁……繋がりを切って欲しいって人は結構いるんだ。恨み、恋、友情、それを無かったことにしたいって。
おかしいよね、最初は頑張って仕事してたのに。今では何故か怖いもの扱い。
僕は誰かと一緒にいたくて、仕事をやってたのに。繋がりが欲しかったのに………今では、消されたくないから仕事をやってる」
「黒兎……」
よく分からない。が、苦しんでるのは何となく分かる。独りで役割に縛られて、まるで…もとの世界の自分みたいだ。
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