6人が本棚に入れています
本棚に追加
「黒兎、あんたにしてやれることはないし、そんな偉そうなことも言えない。でも一緒にいてやれることはできる」
「アリス……？」
「そんな役割のこと、忘れさせてやるよ。ずっとは無理だけど…せめて一緒の時くらい忘れさせてやる！」
黒兎に手を差し出すが、黒兎はなかなか手をとろうとしない。無言の空間に耐えられなく、俺は黒兎に抱き付き、背中をぽんぽんと軽く叩いた。
自分と黒兎の指に、きらきらと光る赤い糸に気が付きながら。
しかし俺は一週間後、黒兎と関わったことに後悔をした。
「きゃぁぁぁぁっカイリクね！萌えるわ、もっといちゃつきなさい！」
「うっせぇぇぇぇ黙れ！」
「うふふ照れちゃってー。もう、リクったら可愛いんだから！」
「うぁぁぁぁ！だーまーれ！俺は男だ、格好いいんだ！」
「リク…カイ……！」
「どっちでもねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！！」
最初のコメントを投稿しよう！