そこに在るもの(完

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「あぁ、なんて悲劇の双子」 『僕たちは可哀想な双子』 「『あぁ、うざったい』」 僕たちは双子の兄弟。どっちがどっちなんて関係ない。誰も見分けてはくれない。一緒だけど一緒じゃないのに。 周りからは、可哀想な表情で見られる。でも、にやにやと嫌な笑顔にも見える。そのたびに僕たちは奴らを赤色に染める。 「兄弟、僕たち真っ赤だね」 『そうだね、彼らのせいだよ。僕たちが真っ赤なのは』 「うん、そうだね。彼らが悪い。僕たちは悪くない」 『でも苦しいよね』 「凄く苦しい」
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