ハジマリ

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――――――――― 『ジリリリリン』 朝から電話が鳴る。 「はいはい………出ますよ、出りゃいいんでしょ」 電話の音に反応して、寝癖が酷い若めの男が溜め息をつきながら、電話に向かう。 ここはある町の端に存在する『探偵事務所』。 名前はない。 命名するつもりもない。 「………あ~、はい。分かりました。 それじゃ、はい。」 男は電話を切り、また、ソファーに戻る。 また夢の中へ。 しかし――――――
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