ハジマリ

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「それで………何の依頼なんですか!??」 宇都宮が、毛布にくるまる鍋山に話しかける。 「何だ~(笑) 結局、とおるちゃんも気になるんじゃん」 宇都宮の肩を組みながら、岸が言う。 「……気になるさ、『大嫌い』な探偵の思考が間近で見れるんだ 食い付くことに損はない」 自分の好奇心を満たす。 それが第一。 そう考えると、宇都宮も岸も、さほど、変わらぬ存在かもしれない。 「んじゃあ、発表します」 突然、毛布から顔を出し、鍋山が言った。 二人も顔を更に近付ける。 「殺人犯への殺人予告の解決だ」 ――――この時から、三人の運命の歯車が狂い始めた。
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