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誰にも未来など分からないのはモグラも同じである。
京都は梅小路機関区に転勤となってから半年後の事であった。
三日後の機関士見習採用試験に備え、骨休めを兼ねて小田原に帰省していた堂麟だが、その帰り道悲劇に襲われる。
堂麟を乗せた京都行急行『紅葉』が静岡県清水隧道に差し掛かってから間もなく、故障の為トンネル内で立ち往生していた貨物列車に追突してしまったのだ。
幸い命は助かった堂麟だが、この事故により堂麟の視力は機関士見習採用基準を下回ってしまう。
当然機関士見習採用試験は取りやめとなり、堂麟が機関士となる道は閉ざされてしまった。
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