プロローグ

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風が吹き付ける 夜にも限らず辺りは熱気に満ち溢れていた ネオンランプが人の闇を照らし子の刻を過ぎても夜は活気に溢れている 否、これからが本番か この勢いは次の朝までやむことなく続く ≪白(ハク)≫もまたその明るい闇に紛れ街の一角の高層ビルを目指していた ≪白≫は苦虫を噛み潰したような顔であるく。≪白≫はこの異様な雰囲気を好いてはいなかった 夜行性の者達が動き出す時間。こんな時間に一人で陰気に歩く高校生は≪白≫ぐらいだろうか ≪白≫を見つめる大人たちの中には眼に悪意を焚かせる者もある そんな者には目もくれずただ目的地を目指して歩く 「…早くこんなこと終わらせてやらなくては」
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