第一章

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けたたましい音の目覚まし時計に起こされ、嫌々ながらも目を開ける。 視界に入るのは、見慣れた部屋の天井、壁、窓から差し込む光。 「んっ…」 伸びをしてから、体を起こし隣の布団を見る。 弟の守は幸せそうに眠っている。 そんな守をみて思わず笑みがこぼれる。 しかし、そんな顔を見られたら、守になんて言われるか… 絶対からかわれるな… すぐに普通の顔に戻し、俺は静かに部屋を抜けて、洗面所へと向かった。 いつもの朝の始まりだ。
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