第三章

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いつか…必ず隙ができるはずだ。 それを見逃さずに攻撃できれば、勝気はあるだろう。だが、長期戦に持ち込むのはだめだ。 一応、体力に自信はあるが、相手の実力がわからない今、それは危険だ。 …しかし、流石というか、総司の攻撃は単調じゃないし、隙もない。 …それなら、隙を作らせるまで。 総司が間合いを空けて、また俺に攻撃を仕掛けようとした時、俺はさりげなく、自分の袴のすそを踏んだ。 「…おわっ!」 まぁ…案の定こけるな。 「…えっ!?」 そして、前からの勢いの止まらない総司にぶつかると思われたが、俺は素早く少し右手へ受け身を取り、総司の左の背中側に立った。 総司は急いで俺の方へ振り向きながら木刀を振った。 …今だ! 「…はぁっ!!」 俺はありったけの力をこめて、総司の木刀に迎え打った。 木刀がぶつかり合った瞬間、木刀が総司の手から離れ、後ろ手へ吹っ飛んでいった。 俺はすぐに近づき、俺の木刀を総司の首へ向けた。 「…俺の勝ちだ。」 総司は目を丸くさせていたが、やがて力を抜いたように笑った。 「…私の負けですね。」
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