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ある都合でこの学園の生徒は、かなりの努力家か手遅れの馬鹿に大分される。
並み居る学力下層の為にも、テストは簡単なものが多い。
また赤点ラインも全強化一律30点と、随分と甘い。
だがそんなテスト、しかも高等部入って一回目の易しい易しい中間テストの登の点数はなんと、赤点ギリギリの33点。
ある種の運命共同体と言っても過言ではない登に、下層に居てもらっては僕が困る。
故に! もう一度勉強会を開く必要がある!
コピーしておいた登の成績表を広げ、テストの範囲表を広げ、教科書と参考書を「おい今どっから出した?」広げて。
「だから僕がみっちり――
「うわ、負けた……」
仲裁なんて忘れたように登の成績表を覗き込んでいた田浦からボソリと聴こえた呟きは、凄く不穏で。
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