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巧「俺はいつも思ってたんだ」
桜「?」
巧「つまらない日常が嫌いだった。何にも変わんない日常が辛かったんだ。適当に作り笑いして友達と会話して面白くもない授業受けて飯食って寝てそれの繰り返し。さすがに飽きてくるよ」
桜「……それで?」
巧「いつのまにか何にも感じなくなってた。楽しいってことも辛いってことも。そしたら………俺はなんで生きてるんかなって思ったんだ」
桜「それで自殺を?」
巧「違うんだ、俺はそれでもいいって思った。何にも感じないなら辛いこともつまらないこともないじゃないか」
俺は何を言ってるのだろうか
なんでこんなさっき会った女にこんなことを言っているのだろうか
でも、彼女の真っ直ぐな目を見てたら嘘が言えなかった
今まで嘘だらけで生きてきたのに
桜「でもそれだと楽しいってことも感じなくなっちゃうよ?」
巧「そんなの、とっくに失ってるよ」
そんな気持ちは辛いとかつまらないという感情よりもっと前に消えていた
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