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俺はいつの間にか柵を乗り越えて柵の内側に戻っていた
桜「さぁ語り合おうじゃないか♪」
正直自分のことがわからなかった
この女の誘いを無視することが出来なかった
巧「話すこと無いんだけど」
桜「うーん、じゃあ私の話をしようか」
巧「凄く興味が無いんだけど……」
桜「私ね、この町で生まれたんだ」
巧「無視かよ……」
桜はとても優しい笑顔を浮かべていた
でもその笑顔に少しの悲しみが混じってるように見えた
桜「この町が大好きなんだ、皆楽しく暮らしてる。友達は田舎だから嫌だって言うんだけど私はそこがいいと思うの」
巧「……」
桜「だってさ田舎だからこその人の繋がりとかあるじゃない?それがいいんだよね」
巧「俺には繋がりなんて無かったよ」
桜「そうなの?……まぁいいものなんだよ、本当に他愛もない会話して笑って幸せだったんだ。それに気付いたのは最近なんだけどね」
巧「俺はそう思わない」
桜「なんでさ?」
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