釜井 友久

4/10
前へ
/33ページ
次へ
「おはよう」 「岐嶋君、おはよう」 「これ書かんとアカンらしいねん。書くもん持っとる?」  岐嶋崚(きじま りょう)は軽快な関西弁を話しつつ、友久の机の上に一枚の紙を置きました。 「はい」 「そうそう、これで背中掻いたら持ちいいよね。ってちゃうわ! なんで孫の手やねん! ペンやペン」 「はい」 「そうそう、これはもろみとかつけたら美味しいよね、バリッ! ってちゃうわ! これはキュウリやて。ペンやペン」 「うわぁノリツッコミ、スゴい」 「感心する前にペンを貸してくれんか」
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加