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「嵯峨崎君、おはよう」
『あ、岐嶋君、おはよう』
峻が戻ってきて、崚に挨拶をしました。
「一時限目って、数学やんなぁ」
『そうですね』
「いややなぁ」
『僕もいまいち好きにはなれません。お昼が早く来てほしいですね』
「ホンマやなぁ」
峻と崚は片や関西人、片や喋るのが苦手でホワイトボードで意志疎通を図ると全く違うタイプの人間なのに、こうも会話がきちっと成立するものかといつも不思議に思う友久なのです。
二人のフルネームが似かよっているから? 岐嶋崚と嵯峨崎峻、確かに山偏が一致していますが、ほんとのとこはどうなんでしょう。
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