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―――こんな私にも彼氏がいた
中3の春
人生で4度目の恋をした
相手は同じテニス部に所属していた中澤拓真
夏休みにダメもとで告った―――
私は恋愛に関しては積極的だ。
今まで2回告ったがソッコーで振られた。
だから、今回も99%無理だと思ってた。
無理だと分かっててなぜ告るのか、自分でもよく分からなかった。
自信があった訳でもない。
ただ自分のキモチに区切りをつけたかったんだと思う…
…「好きです。」
………………
…「付き合ってくださいッ」
…『いいよ。』
…「!?」
まさか予想外だった。
夢かと思った。
でも、現実だった。
こうして私に人生で初めて彼氏というものができた―――――
夏休み中だったからお化け屋敷に行ったり、夏祭りに行ったりとデートを楽しんだ。
初めてのことばかりで
毎日がウキウキワクワクだった。
でも、中3といえば受験。
私の第一志望校は進学校である桜ヶ丘高校だったため、他の高校に比べると競争率がかなり高かった。
それに私は担任にかなり厳しいと言われていた。
だから私は秋から勉強に専念した。
正直彼氏どころではなかった。
あのときは自分でも驚くぐらい勉強した。
どうしても桜ヶ丘高校に入りたかった。
その成果
なんとか桜ヶ丘高校に合格できた。
受験が終わっても
拓真とはあまり連絡は取らなかった。
私は完全に冷めていた。
でも自分から振ろうとは思わなかった。
―――桜ヶ丘高校に入学して約1週間
春休みから全く連絡がなかった拓真から突然メールがきた。
<桜ヶ丘高校どお??
やっぱり勉強大変??>
――私は嬉しかった…
冷めていたはずなのに
馴染めない高校生活に疲れていたせいか
誰かの温もりが恋しくなって
無性に拓真に会いたくなった――――
<メールありがとッ☆
勉強大変だよー(ノ_・,)>
返信ッ-☆
3分後―――
<まぢかッ( ̄□ ̄;)!!
大変だと思うけど
美桜なら大丈夫だよッ☆
頑張れ!!!応援してるから
↓
…ごめん
別れない??
高校違うとやっぱりキツい>
――――なんとなく分かってた…
でも別れるなら素直に
別れよう
って言ってくれればいいのに…
そんな遠回しにいうから
応援してる
なんていうから…
拓真
こんなあたしと付き合ってくれてありがとう
さようなら
――――こうして初カレは元カレになった
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