一章零話 プロローグ

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 ザアァァ、と降り続ける大粒の大雨が赤く染まった体を洗い流してくれる。  周りには見るからに不良な男達が僅かに唸りながら横たわっている。  特に難しい説明をするまでもなく簡単な事。ただ、イライラしていた時に二、三人の不良に絡まれ、路地裏まで連れてこられた所で突然殴られたから返り討ちにしていただけの事。  人数はやりあっている内に呼ばれたのか、いつの間にか増えていた。ついでだからソレも相手してやった。結果がコレだ。  まぁ、正当防衛だろうから警察に咎められると思ってなかったので、俺はそこからさっさと去る。  まさかその後、変な通り名を貰うなど、その時には思いもしなかった。  これは、中学一年生から二年生になろう頃の話である。
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