記憶

9/16
137人が本棚に入れています
本棚に追加
/463ページ
ある日 父親のお父さんが 家に来ました。 ワタシのおじいちゃんです 5ページに書いた おじいちゃんというのは ワタシの(ひいおじいちゃん)です。 ややこしいのですが、父親のお父さんは別世帯をもって生活していました。年寄りだけの生活が不憫に思い、 ワタシの父親が自分の祖父の養子に入ったのです。 ワタシが おじいちゃんに会ったのは それが 初めてだと思います。 感覚的には親戚のおじさん。 背の高い 優しそうな人。 土間で 椎茸を焼いて おいしそうに食べていました。「あやねも食うか?」と 一つワタシにくれました。すごく おいしかった。 その日 おじいちゃんは 田んぼの手伝いに来ていたようです。 昼休みが終わった後 田んぼへ行って、そこで倒れて死にました。 周りの皆はバタバタと慌ただしく おじいちゃんの元へ行きました。 ワタシひとりが取り残されました。
/463ページ

最初のコメントを投稿しよう!