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「……波、穂波!!」
「っ!!あ、理奈……あれ?授業は?」
あたしは名を呼ばれ勢い良く机に置いていた頭を上げた。
「終わってるって!」
そしてそんなあたしを見て笑っているのは理奈。
「理奈、今さあたし小さい頃の夢見た……」
肩までの髪を指で弄びながら目の前で携帯をつついている理奈に向け呟く。
「何?」
今の今まで忘れてた……
「あたしさ、小さい頃に変な人に逢ったんだ。」
「はぁ!?」
メールが終わったのかポケットに携帯を収め理奈は首を傾げる。
「格好いい人だったんだけど背中に白と黒の羽があったの」
「……なにそれ?気持ち悪っ。コスプレか何か?」
「違う!あれは絶対本物だった!」
眉を寄せる理奈に頬を膨らませてみせる。
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