2章─18歳の誕生日

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「アイリス、オレの事思い出して……」 「ち、違う。小さい頃の記憶を。それにあたしはアイリスって名前なんかじゃ……っ!」 「アイリス!?」 穂波は頭を押さえて座り込みシェイドは穂波の肩に手を置く。 「アイリス!」 「だ、大丈夫。いきなり頭痛が…」 穂波が力なく笑うとシェイドはその体を抱きしめ優しく2つの羽で体を覆う。 「心配させないでくれ」 小さくそれでいてはっきりと聞こえる言葉に穂波は顔を上げる。 「アイリス」 金色の瞳が穂波をとらえる。
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