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「アイリス。思い出したか?」
夜、穂波の部屋へと来たシェイドは窓が開くやいなやそう言った。
「あたしは穂波だってば……それに何を思い出すの?」
空に浮いているシェイドを見て驚くことはなく肩を落とす。
「オレの事。そして自分の事」
「だから……」
がっくりと頭を下げる穂波を見てシェイドはふと耳に目を向ける。
「羽?」
「え?」
穂波が頭を上げるとシェイドは笑顔で自分の耳を指さす。
「あぁ、ピアス?友達がくれたの!」
貰ったときのことを思い出したのか穂波は小さくほほえむ。
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