2章─18歳の誕生日

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「似合ってる。」 「そう?ありがとう」 「昔オレの羽を頭にさしてやったらアイリスは今のアイリスと同じように笑った。」 スッと手を伸ばし穂波の耳に触れる。 「ちょ、やめ……」 「その首のは?」 貰ったところを見ているのにも関わらずとぼけて首を傾げる。 「あ、これは……」 照れたようにネックレスを触る穂波を見てシェイドは耳に置いている手を退ける。 「アイリス誕生日プレゼントあげるよ」 「え?」 「おいで」 シェイドは浮いたまま穂波に向かって手を差し出す。 「人間は飛べないだろ?だからおいで」 「おいでって…」 「アイリス」 シェイドは手を出すのを渋っている穂波の腕を引くとそのまま抱き抱えるようにして空へと高く飛び上がった。
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