きみはぼくの。

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新しいオモチャを買ってもらった幼子のように、いろいろな場所にカメラを持ち歩いた。俺にとって、自分が製作した建築作品といっても、廃材を利用した椅子や、友人たちとの合作で作った舞台の大道具であったり…その一作品に対して、何十枚も撮っていた。 次第に、自分が製作した作品以外をカメラに収めるには時間が掛からなかった。 きみにそのときのことを話したら、「トイレとかお風呂まで持ってかないでしょうね?ぜったい、あなたなら落とすんだから。私の目には見えるんだから。」と少し困った顔を見せる。
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