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ある所に黄泉の生き物達が好むような異臭のする森がありました。
森には生き物達は一切と言って良いほどいません。
それもそのはずです。
異臭の正体は森の至る所に放り込まれた屍の山。
「たす……けて……」
おや、生きている者もいたようだがこの森にいるのは屍と白銀の鬼だけ。
森を守るようにいる白銀の鬼は森を荒らす者の前に現れては人々を追い払う。
涙を浮かべて助けを求める五歳ぐらいの子供の体は至る所に青白い模様があり気持ち悪かった。
今、各地で流行っている病『青白病(セイハクビョウ)』
その病は体中の至る所に青白い模様が現れ最終的には体全て覆い尽くし命を止める。
そして、その死体は酷いまでに異臭を放つ。
「くる……しぃ……助け……て」
白銀の鬼は子供を無表情で眺めます。
否、その瞳はどこを見ているとは言えないくらい虚ろで子供を見ているかさえも謎でした。
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