4人が本棚に入れています
本棚に追加
今日は、ヘキサゴン収録の日。
いつも通りに楽屋に行こうとすると、大勢のスタッフに囲まれ、頭から布を被せてられた。
何も分からないまま、どこかに連れていかれ、目隠しまでされて、何やら着替えまでさせられ移動すると、布を取り払われる音と大勢の足音が去って行く。
俺は訳の分からないまま、目隠しを取った。
そこは誰もいないヘキサゴンのセット。俺は何故か羞恥心の衣装を着ていた。
いや、俺の他にも二人いた。
同じく羞恥心の衣装を着ている雄輔と…、ポカーンとしているノックだった。
俺達は訳の分からないまま、抱き合った。
久しぶりの再会。羞恥心としての再開。何もかもが信じられなかった。
そして流れる羞恥心のイントロ。
俺達はいつの間にか、かつてのように踊り歌っていた。躍りもめちゃめちゃ、歌もめちゃめちゃ、涙が止まらないまま、最後まで歌い上げた。
そして、また三人で抱き合った。
夢じゃないか…。
夢…。
ゆ…め…。
「パパーっ!またソファで寝てる」
詠斗の声で起こされた。どうやら、さっきのは夢だった様だ。
子供達がリビングに集まってくる。地獄タイムの始まりだ。俺は、涙をぬぐってソファから立った。
これまでもそうだった。俺が夢に描いたことは叶う。
だから、武道館で一人で歌った泣かないでも、三人で、羞恥心として歌う日が来る。
そう、信じて。
最初のコメントを投稿しよう!