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だが!!
奇兵隊屯所の平和の為、そしてなによりうち自身の安全の為に!!
先生から逃げ出すわけにはいかない!!
口を一文字に引き結び、顔を勢いよく上げると
「お覚悟ぉぉぉ!!」
文机と向き合ったままの先生に飛びかかった!!
飛びかかる瞬間に先生の驚いた顔が一瞬だけ見え、そして次の瞬間には、先生に馬乗りになっている。
先生の身動き封じ役を流れでやってやんよ!!
「宗!! 今だぁぁぁ!!」
仰向けに倒れている先生に抱きつくようになりながら動きを封じて、部屋の入り口にむかい叫んだ。
そうすれば小さい影が素早く部屋の中にとはいってき。
「去ねごらぁぁぁ!!」
宝剣・爪楊枝を高らかに振り上げた宗が先生の顔に襲いかかる。
爪楊枝の鋭い切っ先は先生の眉間をぐさりと貫
「ここにも蚊がいたね」
「ぎゃふっ!!」
く前に叩き潰されたぁぁぁ!!!?
「宗ぅぅぅ!!!!」
先生によって叩き潰された宗は、うちの横で白目を剥いて伸びてしまっている。
これは、先生の動きを完全に封じきれなかったうちの責任だ!!
宗……ごめんよ……。
視界を霞ませながら内心謝っていたが……。
「何を企てていたのか。吐いてもらうから」
そんな場合ではありませんでした。
宗から目を離して、自分の下にといる先生を見れば……黒い……どす黒い笑みを浮かべた鬼がそこにいましたよ。
鬼……先生は、宗を潰した手を持ち上げると、その手で
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
うちの命を摘みにかかりました。
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