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衝立の向こうにひろがっていたのは、想像通りの凄惨過ぎる惨殺現場でした。
畳は赤く染まりきっていて、その上には物言わぬ骸と化した二体の物体が。
一つは立派な着物を自身の血によって赤黒く染め、頭を畳にめり込ませて尻を突きだすという、お馴染みの格好になってしまっている、恐らく……というより絶対に小五郎さん。
そしてもう一つは……
「何晒しとんのじゃぁぁぁ!!!? 乙女がいるというのに破廉恥丸出しじゃねえかぁぁぁ!!!!」
男の大事な袋を惜しげもなく晒すかのように仰向けに昇天しちゃってんじゃねえかぁぁぁ!!!!
モザイク必須な物体に慌てて顔を両手で隠したが、それは既に遅い行為!!
汚ないものを見たことの無い藍川直のピュアな両目は、しっかりがっつりと!! 見てしまいましたよ!!
野郎の象徴を!!
しかも多分立派な分類に入るやつを!!
これはもはや後片付けどころじゃねえよ!!
「綺麗に掃除しておきなよ。ああ、畳は新しいのを買ってきて変えてなよ」
だというのに閻魔様は乙女に対して一片の慈悲無し!!
両目を覆う指の隙間から見た先生は、非情な指示をくだすと、何もしてないかのように平然な様子で退室してしまいました。
……この現場をマジでどうやって処理しろと!?
途方にくれすぎて、泣きそうなのだけど……。
「……直!?」
「九一さん!?」
非情な閻魔様ごあれば、優しいリーサルウエポンが来てくれたぁぁぁ!!!!
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