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「みすみす死にいくようなもんじゃねぇか!!」
「おとぎ話では一寸法師は見事鬼を倒したから大丈夫だって!! 宮城ったら男のくせにビビりすぎ!! ま、まままさか!? 実は男じゃなくて……たまたま付いてないとか!?」
「は!? あ!? 何で玉の話になんだよ!? つかたまたまって……お前マジで女?」
「宮城はたまたまが無いんだ……。確認してやるよ!!」
「は!? ちょっ!! 袴を引っ張るなぁぁぁ!!」
たまたま確認じゃぁぁぁ!!
くわりと宮城に飛びかかり、宮城の履いている袴に手をかけた。
一気に下ろしにかかったが、たまたまが無いのを見られるのが嫌なのか、宮城は必死の形相でそれを阻止にかかってくる!!
屯所に巣くう鬼退治にビビり気味なのは宮城が真に男じゃないからだ!!
絶対にたまたま確認してやんよ!!
「たまたま見せろぉぉぉ!!」
「それ女の発言じゃねえし!!」
「豊満な体つきをしているうちに向かって暴言!! こうなったら絶対脱がしてやる!!」
「胸も尻もねえ体してるくせに世迷い言言うんじゃねぇよ!!」
「ぐはぁっ!!」
言葉の暴力きたぁぁぁ!!
宮城の言葉が刃となってうちのガラスのハートを一刀両断し、砂浜の上に崩れ落ちた。
胸なし……。
尻なし……。
あれ? 目から汗が溢れ出したぞ?
「で? 結局あの一寸法師はどうすんだよ?」
「うちでの小槌でうちの胸と尻をデカくしてください……」
「ちんけな願いは聞いてねぇし。一寸法師……こっち見てんぞ」
「ちんけって何だ……え?」
波打ち際で騒いでいた一寸法師が、こっちを見ているだと?
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