玄瑞さんの人体実験!!

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え、えらいこっちゃ……。 えらいこっちゃ……て、とんでもないことになってしまった!! 只今藍川直は、一つの部屋の前におり、僅かな襖の隙からその部屋の中を覗いているのだけど。 その状態で足の指先から頭のてっぺんまでフリーズ。 何故なら……。 いや。 ここまでのあらすじを話さないと先には進めないか。 今より小一時間前……。 「直ちゃん。これを九一君の膳に混ぜてくれませんか?」 「え? それって……薬、ですか?」 「はい。九一君ったら風邪気味だというのに、薬を飲もうとしないんですよ。だなら食事に混ぜるのが効果的と思いまして」 いつもの仏スマイル……穏やかな笑みを浮かべた玄瑞さんは、台所で朝食の準備をしているうちに、小さくて白い包みを渡してきた。 それはどうやら薬のようだけど……。 「九一さんが風邪気味!?」 ぅおおお!! 朝起こしに行ったというのに全っ然気づかなかったよ!! それに昨日も普通だったから尚更……。 いやいやそんなのはうちの言い訳でしかなくて、いつも会っているというのに体調の変化に気づいてあげれないなんて、なんたる失態!! この失態を少しでも返上する為に 「味噌汁に混ぜますね!!」 九一さんの味噌汁に一服盛りましょうじゃないですか!! ……毒じゃないよ薬をだよ。 「ご協力ありがとうございます。じゃあお願いしますね」 そう言われて、うちは渡された薬をさらさらーっと、九一さんの味噌汁に混ぜた。
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