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マンションの下に降りると エントランスに 一人の男の人が立っていた。
黒いスーツに身を包んだその人は わたしに一礼し 車まで案内してくれた。
車に乗り込み 家の場所を伝えると
『かしこまりました。』
とだけ言って 車を発進させた。
何も話さない… 何も訊かない… その人は とても厳しい面持ちをしていたが その中にもどこか優しさのようなものが感じられる… そんな人だった。
穂高さんが 『信頼できる』と言っていたのが わかった気がした。
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