終わりになんて、できない。

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「で…でも、私と伊達は…何回も出会ったことがある。」 「ない。一回だけ。何回も会ったことはない。」 「…チッ。」 いきなり、獄木凜華は舌打ちをしていた。 「分かったでしょ。藤倉瑠璃亜。全部、アンタが見ていた夢。獄木凜華が夢を見させてたの。そうでしょ…?」 「何でだ。何で…アンタは、それが分かる!!」 伊達は小声で…、 「予知…。」 「…えっ…。今…、なんて…。」 「さぁ…。」 誰にも聞こえなかったらしいが、ウチには聞こえた。 はっきり…予知…と。 「獄木家は、藤倉家に滅ぼされた。だからでしょ。アンタは、獄木家の生き残り。」 「獄木…家。」 梨愛がいきなり、深い顔をする。 「どうしたの?梨愛。」
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