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胸がドキドキする。
彼が出るまで電話のコールを聞きながら
私は緊張していた。
『はい。もしもし…』
『あ…あの…〇〇です』
『えっ!?ホントに!!いや!すごく嬉しい!』
『連絡しようか迷ったので…あの私.結婚してるんです』
『ああ…知ってますょ。左手に指輪はめてたから』
『えっ……あ……知ってたんですか……でも』
『突然.メモなんて渡してしまい.すみません。貴女が…』
『え……?』
『いえ……貴女があの店に勤めるようになって…初めて貴方を見た時から…その…何て言うか…とても綺麗な女性ヒトだなって……で.食事でも…て思って』
『……そうなんですか(笑)』
『旦那さんもいるから.あまり無理は言えませんが……一度軽く食事しに行って貰えませんか?』
『……どうしようかしら』
『お願いします』
『……わかりました。私が結婚しているコトを承知して下さってるなら』
『ありがとぅ!!じゃあ.早速ですが………』
そう言うと
ステーキとお酒の美味しいお店があると
4日後の土曜日の夕方から
食事に行く約束をして
待ち合わせ場所を決めた。
これが
全ての始まりだった――
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