始まりの予兆

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将司が会話に加わり、四人で会話を楽しんでいた。 何時の間にか、辺りは少し紅くなっていた。 「そろそろ帰らないとな」 と、優気は呟く。 それに重ねる様に真木は 「そうだね」 と答える。 「じゃあ駅まで送るわ」 そう言って双谷が立ち上がる。 優気と真木は一言お礼を言って立ち上がる。 「またこいよー」 と将司が別れ際にいい、二人は一礼をしてから双谷と一緒に家を後にする。 駅へと向かう途中、双谷があの話を持ち掛けてきた。 「で、どうするんだ。 状況を見るって言った物の、その後の事とかさ」 「ま、今は偶然って事にして置くよ。 もし何かあったら、その時はその時だって」 優気は笑みを含めながら答えた。 それを聞いた二人は少し考えるような動作をした後、決定した様に優気に話す。 「そうするなら別にいいけど、何かあったら絶対言えよ」 「そうだよ、心配なんだから」 双谷と真木の言葉に、軽く苦笑いをしながらも優気は 「わかってるって」 と答える。 そして、双谷の家を出た時よりも少し暗くなった道を、三人は楽しげに話しながら駅へと歩いて行く。
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