友達

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  「姉さん!」 耳元に響く声。 辺りを見渡すと、そこは私の部屋。 私は声の主を見る。 「マナ…五月蝿い」 「無視する方が悪い」 …してないわよ? 「因みに50回は呼んだよ」 嘘でしょ。 どんだけ暇なのよ。 「で、何の用?」 私はマナに問い掛ける。 「今日の呼び出しをサボった理由は?」 呼び出し? 「何それ…」 「昨日言ったよね?明日の正午父さんの所に。って」 あ…… 「忘れてた」 その時間帯彼処居たし。 「最近姉さん忘れっぽいよねー」 五月蝿いなぁ。 「ほっとけ!」 私は枕を投げつける。 避けられたけどね。   「姉さん、父さんからの伝言『出歩く時は注意しろ』だって」 珍しい真剣な顔。 「何によ」   「毛色の違う猫…かな?」    
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