甘い果実

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「随分気に入ってる様だね。でも、使えるのかな?」 自室の扉を開こうとした時、背後から声を掛けられた。 「…何の事だ?」 俺はゆっくりと声の主を見る。 「忠告だよ。いくら冷酷な僕でも大事な弟を喪いたくはないからね」 喪う…ね。 「誰に向かって言ってんだ?」 俺が負けるとでも? 「アスカが強いのは誰よりも知ってるよ。でも……一応注意しなよ」 そう言われ、俺は小さく笑みを浮かべる。 「言われなくても」    
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