未知との遭遇

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「ライちゃん、これ貸したげる♪ お家帰ってゆっくり読んでね! 絶対にキュンキュンきちゃうから。」 そう言って手渡されたのは、数冊の同人誌というやつで。 しかも内容は、いわゆるBLと呼ばれるもの。 「唯先輩、いつもありがとうございます。 楽しみです。」 そう言って受け取る僕。 高校2年の僕、佐山 来夢 今巷で密かに流行ってる「腐男子」ってやつだ。 唯先輩というのは、僕が所属している「漫研」の部長で、その「漫研」は裏では「腐女子部」と呼ばれている。 腐女子の皆さんだけではなく、少数だが、腐男子も所属している。 元々、そっち系に興味はなく、漫画は専ら少年マンガをメインに読んでいた。 でも幼少の頃から漫画というものは大好きで、アニメとかも大好きで、僕の部屋には漫画やフィギュア等が小学生頃から沢山ある。 そして中学3年になった僕は、3つ上の姉の部屋に、修正ペンを借りに、姉の留守に入り込んだ時に、少女マンガと一緒に置かれたその漫画に手を伸ばしてしまったのだった。
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