ドラゴン子大地に立つ!

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これを家族や友達に話したら笑われた。大爆笑だった。 思えばいつもバカにされて来たのかもしれない。勉強出来ない奴はバカにされる。進学校だったためその風潮は目立った。 ある日ドラゴン子が風邪ひいてマスクをしていたとき、あまり話さなかった友達から「バカでも風邪ひくんだな(笑)」と言われた。その瞬間──ドラゴン子の中で何かが壊れる音がした。彼女は怒りではなく悲しみを感じた。 しかし、言われてみれば確かにドラゴン子に十分な学力がないのは勉強をサボり続けてきた自分の責任。だから周りがドラゴン子をバカにするのは仕方のないことだと言える。よく考えたら、逆に学力のズバ抜けてる人はバカになんてされない。むしろ尊敬すらされてる。それならば── 私が圧倒的な学力を持てばいい 私の心に火がついた。そしてある野望を抱いた。 「今までバカにして来た奴らを見返す!!そして超難関大学に行って薔薇色の人生を送るんだ!!」 そして西暦2011年6月12日 ドラゴン子は東工大を前期に、東大を後期にという過酷なスケジュールの国公立大学受験を決めた。 この日から、地獄の受験生活が始まるのであった。
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