叛逆の狼煙

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ユリトside ふぅー… なかなかしんどいな。 ミア「大丈夫か?」 俺達は夕食を済まし、風呂に入った後で俺を含め、みなゆっくりしている時間のはずだが… ユリト「ん?あぁ。 大丈夫だ。」 しんどい理由は簡単。 光の当主が議会の過半数が反実力政になった事により、貴族政に戻す方が良いと言ってきたらしい。 俺が戻ってなお貴族政に付くという事は、向こうも相当な圧力をかけているんだな。 ソティー「眉間に皺寄ってるよ?」 眉間に皺? そりゃ寄せてるからな。 ユリト「問題ない。」 実際大いに問題ありだ。 この状況で板挟みになっている下級、中級貴族は相当なストレスだ。 戻す戻さないの議論で1日潰れたとは言え、短気な性格と思われる土の当主は何か別の手を打って来るに違いない。 何とかしたいんだがな。 レイヤン「頭抱えていて問題ないと言う事はないだろ?」 抱えたくもなるよ。 ユリト「問題は山積だ。」 しかも会場の王の間付近を固めているのは土の当主の私兵だ。 下手すりゃ陛下を人質になんて事も考えられ無くはない。 一応護衛の魔道具人形は沢山作って、既に王の間の天井に配置済みだ。 なぜ沢山かと言うと私兵は多いし、実力政派の貴族も守らなくてはならないからだ。 しかし数を作らなくてはならないが、相手は魔術に長ける貴族。 いくら俺が作ったとしても彼らに取ってはさほど問題ないだろう。 あくまで対私兵用だからな。 魔術耐性を付けると圧倒的に数が足りなくなる。 ウェル「とりあえずお菓子でも食べろ。」 ことりと俺の前に出されるランシュのパイ。 俺はすぐさま手を伸ばして一口。 ユリト「うまい。」 やっぱりウェルの作るお菓子は実にうまい。 ああー。 ブドウ糖と果糖が補給される~。 クリク「(モグモグモグモグ)」 クリクよく食うなぁ。 よし。 考えまとまったよ。 やっぱり俺がいたほうがいいね。 任務中は後ろに土の当主の私兵が数人いた。 恐らく何か動きがあった時にすぐ伝達出来るようにするためだろうな。 連絡魔道具も持ってたしね。 その為に抜け出せないが、俺にとって他人を欺くなんて朝飯前。 早速準備するか。 ソティー「あれ?どこ行くの?」 ユリト「明日の準備。」 俺は疑問を投げかけるソティーに笑顔で答えて、先に寝ておくように言ってから部屋を出る。 クリクは付いて来たがっていたが、絶対騒ぐから置いてきた。 どうかソティー達の手を煩わせる事がありませんように… つっても無理か。
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