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ソティー…side
ソティー「早く降りて!」
ミアが!
なんでそんな事したの?
ミアは何も悪く無いよ?
間違いなんてないよ?
歓喜に湧く王都から走る2つの影。
ミアの元に降り立つとグロークはぐったりしているが、まだ息があるようです。
ソティー「ミア!」
ミアは全身から血を流して居ますが、しっかりと立ち、グロークを睨みつけています。
ソティー「ミア!
なんであんな事したの!?
ばかぁ~!」
自然と涙がこぼれミアの顔がぼやけていきます。
ミア「ごめんね?ソティー。
でも…
こうするしか無かった。」
生きてて良かった…
ソティー「今治療するね。」
ミア「まだ…
終わってない。」
まだ終わってない?
そう言いグロークを睨みます。
ソティー「待って!
まだユリトの魂が!」
グロークがユリトの事を知っているかも知れない。
ミア「ユリトが望んでるんだ…
見たろ?
あの魔術陣。
あれは間違い無くユリトだ。」
そうだけど!
そうだけど!
でも…
《ユリトと言う人間は…》
デル「しぶとい奴じゃな。」
デルペティさんはミアの近くにゆっくり降りるとグロークを眺めます。
どうにかしてユリトの魂を戻さないと。
レイヤン「ミア!
大丈夫か!」
ウェル「ソティー!
無事だったか!
良かった。」
《ユリトと言う…
人間は…》
レイヤン「まだ生きていたか!」
ウェル「っ!」
二人は武器を構え殺気を飛ばします。
聞き出さないと…
ソティー「待ってみんな。」
私はグロークに近付きます。
ウェル「ソティー危ないぞ!
そいつはユリトを!」
ソティー「大丈夫。」
もう話すのもやっとなんだから…
ソティー「ユリトはどうしたの?」
グロークの顔の前で私は屈み込み、優しく問い掛けます。
《ユリトと言う人間は俺なんだ…》
ユリトがグローク?
ソティー「もっと分かりやすく教えて?」
《八千年前。
魂と肉体を分けられて…
俺は人間に生まれ変わった。
しかし俺は人間になっても憎しみが消えず、人間を殺しまくった。
そして俺は自分の魂を捨てた。》
自分の魂を捨てた?
そんな事が出来るんでしょうか?
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