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「始め!」
「ウオォー!
始まったと同時に両手剣を担ぎ突っ込んでくる。
俺はギリギリで横によけ足をかける。
ズザー
俺はズボンのポケットに手を突っ込んだままだ。
「ぐっ!
貴様~!」
完全に冷静さを欠いている。
戦場で冷静さを欠くのは命取りになる。
「その格好で俺に勝つってか!」
足引っ掛けた事じゃないの?
ユリト「ハンデ、ハンデ。」
「後で泣きっ面見せんじゃねぇぞ!
フエンシューイツ!」
手を前に俺の方に向け、素早く光属性の上級魔術の魔術陣を形成する。
光の巨大な剣が、追尾式で相手に襲いかかる魔術だ。
それが三本か。
ユリト「フエンシューイツ。」
こっちは一本。
しかし剣の大きさと質が桁違いだ。
「なっ!」
ユリト「防げよ?
じゃないと死ぬから♪」
これは先生でも止められまい。
パパパリーン!
何も無いように相手の魔術を打ち消し迫る。
「フロクテシューイツ!」
周りに光の結界が何重にも張られ、守りを固める。
バチバチ!
結界に当たった光の剣は、一枚二枚と結界を破っていく。
「くそぉ!」
くふふ♪
頑張れ~。
重傷か気絶、あるいは降参で試合は終わる。
ユリト「ほらほらぁ~。
降参しちゃえよ~。」
「誰がするか!」
強情だなぁ。
ユリト「砕けろ。」
バァーン!
俺の合図と共に光の剣は砕け、新たな無数の光の剣となって更に攻撃する。
ズドドドド!
「おぉぉーー!」
結界は全て破壊され、掠り傷だらけの相手。
わざと外したんだよ?
「ぐっ!」
まず俺は急接近で背後に周り、背中に軽く回し蹴りを喰らわす。
「がはっ!」
それでも2mは吹っ飛ぶ。
最強もつまらんなぁ~。
なんなこう熱く戦える相手は居ないのかなぁ~。
立ち上がる所を顔面に蹴り。
あっ。
手はポケットに突っ込んだままだよ?
「がっ!」
そのまま更に後ろに吹き飛ぶ。
えっ?
鬼畜だって?
いいじゃん。
あいつだし。
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